次世代アイウェアを試してきました〈横浜市　梅の木眼科クリニック〉 | 横浜市から眼科医による目の健康のためのお役立ち情報をブログで発信

ここ最近SNSでクラウドファウンディングの募集がされていた次世代アイウェア”ViXion01”が体験できるとのことで、お試しに行ってきました。

ViXionといえば、HOYAさんからスピンアウトし、暗所支援メガネをブラッシュアップした会社で眼科界隈ではそれなりの知名度を挙げている会社さんです。その会社が今度はオートフォーカスを搭載したメガネを作成したと言われれば、一度は体験しておかなければと思い、蔦屋家電さんに行ってきました。

細かい仕様などはこちら（外部サイト）よりお読みいただければと思いますが、簡単に言ってしまえば自分の目にピントを一度合わせておけば、遠くも近くもピントを合わせてくれますよという商品です。

実際に装用して、自分の目に合うように左右の目のピントを合わせ、両目の幅を手動で合わせると設定が完了です。充電で１０時間程度使用できるとのことでした。

見え方ですが、確かに遠くも近くもピントが合う感じがしましたが、私は近視が強いおかげもあり、まだ老眼に苦労していないので、すごく見やすいという感じはしませんでした。

ですが、実際に手元が見づらくなってきたり、眼精疲労により、一時的にピントが合わせづらくなった時には、その時々で見やすいように調整して使用できるので便利かなとも思いました。また、白内障手術後の単焦点眼内レンズを挿入した際には効果を実感できるのではないかと思います。

良いところもあれば、まだ発展途上だなと思ったところもありました。

遠くも近くもピントは合うのですが、遠くを見たところから手元を見ようとする時、人は寄り目にして見るようになります。しかしViXion01のレンズは小さいのが原因かと思いますが、手元を見やすくしておくと、遠くを見るときには目の幅がずれてしまいよく見えませんでした。逆も然りなので、実生活での使用では、かけっぱなしというよりは、老眼鏡やパソコン使用時などある程度同じ距離を見るときに装用するのが良いのかなと思いました。もう少しレンズが大きくなればそのようなところは改善されると思いますので、今後の開発が楽しみなところです。

また、ピント合わせはできるものの、乱視の矯正はできません。ですので、乱視が強い方は遠くも近くもなんとなく見えるようなイメージです。ですので、自分のメガネの上からの装用ができる工夫が必要かと思いました。

とはいえ、今後このようなデバイスが増えていくことにより、従来のメガネとは違った見やすさへのアプローチが

できていくようになるかと思うと、不便に感じていらっしゃる方々への提案がしやすくなるかもしれません。

ViXionさんへの今後の期待が高まるばかりです。

実際ご興味がある方、使用したい方はクラウドファウンディング（別サイト）で購入もできますし、お試しも場所は限られますができますのでもしお試しされた方がいらっしゃいましたら、診察の際にでも感想をお聞かせください！