緑内障治療の選択肢:SLTレーザー治療〈横浜市 梅の木眼科クリニック〉

query_builder 2022/08/21
緑内障
ac_glaucoma01

 最近CMでも啓発活動がされていて、失明原因一位、”怖い病気ですよね”とよく外来でも言われる緑内障(緑内障の詳しいご説明はこちら)。視神経が傷んできて徐々に視野が欠けてきてしまいます。40歳以上の5.8%が緑内障と言われているので、横浜市内の40歳以上の住民約230万人のうち13万3千人の方が緑内障と理論上なります。横浜市内だけでこの人数と思うとかなりの数ですね・・・


 現在、視野障害を治すことはできず、長い年月をかけて徐々に視野障害が進行していきます。現時点での視野障害を遅らせる治療は眼圧を下げることしかエビデンスがないとされています。40歳をすぎると有病率が上昇するため、人間ドックや会社や市の健診でも眼底検査が行われるようになります。


 眼底写真での判定で、視神経乳頭陥凹拡大や緑内障疑いと言われた際に眼科受診をされると思いますが、その際にOCT(光環礁断層撮影)検査や、視野検査を行います。その際に異常を認めると治療を開始していく必要があります。


 前述した通り、緑内障の治療は眼圧を下げることです。眼圧を治療前の30%下降させておくと視野障害の進行が少ないと言われており、それを目標に治療をしていきます。 初期の第一選択は点眼治療となることが多いです。点眼には多数の種類があります。多く使われるのはPG製剤と言われる一日一回夜に点眼するもので便利ですが、まつ毛が伸びたり、皮膚に色素沈着が出てきたり、まぶたが痩せてきてしまったりという副作用があるため、使用している途中で中断してしまわれることがあったりします。その他の点眼も、喘息や不整脈があると使用しづらかったり、長く使用していると結膜炎が出てきてしまったり、しみたり充血が続くなど使用感が悪かったりと、患者様によって点眼を使い分ける必要があります。

 もちろん1つの製剤で眼圧下降が不十分であった場合は2剤、3剤と追加する必要があります

人生100年時代と言われる昨今、40歳で緑内障治療を開始した場合、60年間治療を続けなければなりません。その間、点眼を続けてくださっている患者様には大変頭が下がります。

 しかし、仕事が忙しくて点眼をするのが難しい、点眼の副作用が辛いという方ももちろんいらっしゃいます。そのような方々におすすめしたい治療がSLTというレーザー治療です。


 眼圧を下げる治療は点眼だけでなく、レーザー治療、手術もあります。 レーザーや手術と聞くと怖いイメージが先につきまとうと思いますが、治療法として近年かなり侵襲が少なくなっています。

 以前は入院が必要とされていた手術が、白内障手術との同時手術で10分程度で日帰りでできる手術もあるくらいになってきました。


 また、レーザー治療の中で近年再注目を浴びているのがSLTです。SLTは20年以上前から行われている治療法で、治療法の安全性や効果については実績のある治療です。

 目の中の房水という水が眼外に排出される部分である、線維柱帯という部分にレーザーを当てることで、房水の排出効率をあげて眼圧を下げる治療です。

眼圧の下降効果は8割程度の患者様が点眼を1剤するのと同様の効果があると言われており、治療時間は片眼5分程度です。治療効果は半年から1年程度続くことが多く、眼圧が再度上昇してきた場合は再照射も可能です。 痛みも少なく、術後の日常生活の制限もありません。また、点眼と違い、24時間効果が続いてくれることから、夜間や早朝の眼圧の日内変動を抑えてくれることがメリットです。保険適応となり、自己負担額は1割の方で約1万円、3割の方で約3万円となりますが、生命保険会社の日帰り手術の医療保険が適応となることもありますので、ご確認いただくと良いかもしれません。 レーザーというと怖いイメージがありますが、痛みも少なく、大きな合併症も起きづらい治療です。


点眼治療が大変だったり、副作用で困っているという方、点眼しても眼圧が下がりづらいといった場合には大変役立つ治療法ですので、ご希望の方は外来でご相談ください。(基本的にはその日に治療できることが多いですが、混雑状況によってはご予約とさせていただくことがあります。) 

----------------------------------------------------------------------

梅の木眼科クリニック

住所:神奈川県横浜市保土ケ谷区西谷1-25-21 ポンデロッサ西谷1F・2F

電話番号:045-371-2666

----------------------------------------------------------------------

NEW

VIEW MORE

CATEGORY

ARCHIVE

TAG