目力と眼の力〈横浜市　梅の木眼科クリニック〉 | 横浜市から眼科医による目の健康のためのお役立ち情報をブログで発信

　目力。最近となっては普段聞き慣れた言葉ですが、比較的新しい言葉の様です。しかし、古くから歌舞伎の隈取りの様に目の輪郭を強調し、印象深い瞳を作ってきていました。 目に力があると好印象に取られる事が多い様で、 初対面の際の第一印象の半数は目にあるとも言われています。”目元の化粧で目力アップ”の様なキャッチコピーの宣伝をよく目にするのもその影響かと思われます。

　そんな事もあってかどうか分かりませんが、目元をぱっちりさせたい、最近まぶたが下がってきた気がする、いつも眠い目をしている。といったお話をよく伺います。まぶたを持ち上げているのは眼瞼挙筋、ミューラー筋といった筋肉です。筋肉が衰えてきたら、疲れてきたらまぶたが重い感じがしてきます。まぶたが開きづらくなると額にシワを寄せて目を開けようとするので、次第に頭痛が出てきたりしてしまいます。ひどくなれば手術をしますが、軽度の場合、日常の目の周りのマッサージや運動で改善する事もあります。

幾つかご紹介すると、
①目をギューっとつぶってパッと大きく見開くのを繰り返す（できれば眉が持ち上がらな　
　い様に指で押さえておく）
②目頭と目尻に指をあて、外側に５秒程度引き、指を離す
③温めるのと冷やすのを交互に行う

などなど色々あるので試してみてもいいかもしれません。

　目力には他に目の輝きというものも影響があるように思います。目に輝きがあると生き生きしている印象を与える様です。目の輝きの原理には涙の安定性が影響しているという説があります。目の表面が涙で綺麗に覆われている時、光を反射しやすい為です。涙が不安定になるとドライアイになり霞んで見づらかったりもするので、輝きをもった眼というのは眼科的にも健康であるという証拠とも取れる様に思えます。

　鏡を見ていたり、周りの方から”目に力が入りにくいな”、”最近眠そうな目をしているな”といったように思われた際には一度ぜひご相談にいらして下さい。