緑内障点眼の調査に参画する事となりました〈横浜市 梅の木眼科クリニック〉

query_builder 2023/05/20
緑内障
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最近暑かったり、雨が降ってジメジメしたりと体調が崩れやすそうな天候が続いていますが、皆様お身体の具合はいかがでしょうか?季節の変わり目で、ハウスダストなどのアレルギーで痒くなったり、結膜炎でめやにが出ている方が増えています。調子が悪くなったら早めの受診をお勧めします。


また、学校検診の方が多い季節でもあり、メガネ処方をご希望の場合、お待たせしたり、後日の予約となることがありますのでご了承ください。


さて、本題ですが、現在緑内障の点眼にたくさんの種類があります。緑内障の患者様はご存じのことが多いのですが、緑内障が進行すればするほどたくさんの種類の点眼をしなければなりません。多い場合には四種類も五種類も点眼していただいている方もいらっしゃいます。

点眼は、一つつけた後に5分ほど間隔を開けて点眼していただくことで、1剤1剤の効果が発揮します。そう考えると四種類点眼するだけで15分くらいかかってしまいます。


多ければ多いほど煩雑になり、またつけたかどうか忘れやすくなってしまいます。そのため、1つの点眼に2剤の薬剤が入っている、いわゆる合剤というものが各社発売しています。合剤にしても基本的には2本点眼しているのと同様の効果が出て、副作用も同等の頻度です。

点眼本数が減るので使いやすくなり、患者様にとっても嬉しいことですが、色々な組み合わせがあるのでそれをどのように使い分けるかに外来診療中頭を悩ませることもしばしばです。患者様一人一人に、効果的かつ効率よく点眼していただける処方をと日々の外来で頭を使うことがしばしばあります。


そんな中、今までにない組み合わせの緑内障点眼が先日発売されました。それが今回の本題のグラアルファです。





名称未設定

興和より発売されたグラアルファは、グラナテックの作用であるRhoキナーゼを阻害し、房水の排出を促進する作用に加え、ブリモニジンの作用であるα2アドレナリン受容体に作用し、房水の産生を減らし排出を促進することにより眼圧を下げます。

・・・と難しい作用機序ではありますが、平たくいうと、眼圧を低下させるために必要な房水の産生を減らして、さらに排出を促進させる二つの経路に作用するという画期的な点眼薬の組み合わせなのです。


グラナテック、ブリモニジンともに緑内障治療でメインで処方する点眼薬ではないのですが、他の点眼で眼圧の加工が不十分であったり、副作用等で他の薬剤が使えない場合などに大変役立つ薬です。これらの眼圧の下降も日臨床でも効果を感じています。


これらの点眼は、使用禁忌はほぼほぼないのですが、副作用はあります。グラナテックは充血、ブリモニジンは長期に使用すると結膜炎を起こすことがあります。合剤になってもこれらの副作用は起こりうると思いますが、発売されてまだ期間が短く、長期使用した際の副作用の頻度がまだわかっていません。


そこでグラアルファの長期間の効果、副作用の頻度について全国の眼科有志が協力して大規模な調査が行われる事となりました。調査といっても、グラアルファを点眼している患者様の眼圧や副作用がないかを報告するだけですが、今後の薬剤の安全性などを調査することに協力できることで、全国の緑内障患者様の役に立てる機会はなかなかありませんので、当院は積極的に参画していきたいと考えております。


当院で調査に参加していただく患者様には事前にお話しするようにしていきますが、得意参加したことによる不利益などは全くございませんので、ご理解いただけましたら幸いです。



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梅の木眼科クリニック

住所:神奈川県横浜市保土ケ谷区西谷1-25-21 ポンデロッサ西谷1F・2F

電話番号:045-371-2666

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