人間ドックでの眼科の検査は何を調べているのか?チェックしておくべき目の健康〈横浜市 梅の木眼科クリニック〉

query_builder 2025/01/13
一般眼科
Firefly 2025年最初のブログの表紙となるイラスト。ポップな感じが良い。明るいイメージ。happy new year 謹賀新年 日本風 初日の出 2025の文字を入れてください 43780

新年明けましておめでとうございます。遅くなりましたが、本年もブログをマイペースに更新していきたいと思いますので、お付き合いいただければ幸いです。

今年も皆様の目の健康を守るために少しでもお役に立てるよう努めてまいりますので、よろしくお願い致します。


さて、新年最初のお題は人間ドックで目の状態はどの様なことを見ているのかです。人間ドックをせっかく受けても、何を見てもらっているのかがわからなかったら受けただけとなってしまい、もったいないので、ぜひご理解いただくとよろしいかと思います。


検査結果の説明についても今後まとめてみたいと思います。

長くなってしまいそうなので2回に分けてお送りしたいと思います。

人間ドックでの眼科検査は、目の健康を守るために非常に重要です。視力や眼圧、眼底の状態をチェックすることによって、早期に目の病気を発見できる可能性があります。今回は、眼科検査で異常が指摘される代表的な症状や疾患について、まとめてみたいと思います。


1. 視力検査で異常がある場合

人間ドックで最も基本的な眼科検査が「視力検査」です。視力が低下している場合、以下のような問題が考えられます。

  • 近視(きんし)
    • 近くのものは見えるけれど、遠くのものが見づらくなる視力障害です。特に、若い世代やパソコン作業が多い人に多く見られます。
  • 遠視(えんし)
    • 近くのものが見えづらく、遠くのものははっきり見える状態です。高齢者に多い症例ですが、近くのものを長時間見続けると疲れやすくなります。
  • 乱視(らんし)
    • 視力は良いが、物が歪んで見える状態です。これは角膜の形が不均一であるため、視力矯正が必要になることがあります。
  • 老眼
    • 加齢に伴い、近くのものが見づらくなる現象です。通常、40代後半から50代にかけて進行します。

健診での視力検査は、裸眼視力、ないしご自身のメガネ、コンタクトでの検査になり、その結果自体が病気につながっていると必ずしも言えません。しかしながら、視力の低下を放置すると、生活の質が大きく影響されるため、早期に適切なメガネやコンタクトレンズを使用したり、治療を検討したりすることが重要です。


2. 眼圧検査(眼圧測定)

眼圧は、目の中の圧力を示すもので、緑内障の診断において非常に重要です。緑内障は視神経がダメージを受け、視野が狭くなる病気です。眼圧が高いことが緑内障のリスク要因となりますが、眼圧が正常でも緑内障の進行が見られることもあるため、眼圧検査だけでなく視野検査などの追加の検査が必要です。

  • 眼圧が高い(20 mmHg以上)
    • 眼圧が高い場合、緑内障の疑いがあります。早期発見と治療が重要です。
  • 眼圧が低い(10 mmHg以下)
    • 眼圧が低い場合、血行障害やその他の眼疾患が疑われることがありますが、一般的には大きな問題にはならないことが多いです。

眼圧が高い場合、点眼薬による治療やレーザー治療、手術などの方法で管理します。緑内障は進行すると視野が狭くなり、元に戻すことができないため、定期的なチェックにより早期に発見し、治療することが不可欠です。



3. 眼底検査(眼底カメラ)

眼底検査は、網膜や視神経の状態を調べる検査です。ここで異常が見つかると、さまざまな疾患が考えられます。


  • 網膜動脈硬化症

眼底の「網膜血管」は、人の体で唯一直接観察できる血管で、この血管の状態を観察することで、高血圧や動脈硬化の程度、など全身の病気が推定できる為、生活習慣病の発見に有効とされています。Scheie分類、KW分類などで重症度が記載されています。


  • 糖尿病網膜症    

糖尿病患者に多く見られる疾患で、網膜の血管が破れて出血したり、浮腫(むくみ)が起こることがあります。放置すると失明の原因となることがあるため、早期の対応が必要です。


  • 加齢黄斑変性(AMD)  

高齢者に多く見られる疾患で、網膜の中心部(黄斑)に異常が起きることで、視力が急激に低下することがあります。特に、物が歪んで見えたり、視界の中心に暗点ができることが特徴です。


  • 視神経乳頭陥凹拡大(緑内障)  

視神経が圧迫されることで、視神経乳頭に凹みが現れることがあります。これも緑内障の兆候の一つです。


眼底検査では、目の内部を細かく確認できるため、内臓の健康状態が反映されることもあります。例えば、高血圧や動脈硬化が眼底に影響を与えることがありますので、視力以外にも全身の健康状態を知る手がかりになります。


4. まとめ

人間ドックで行われる眼科検査では、視力や眼圧、眼底の状態をチェックし、さまざまな目の病気を早期に発見することができます。視力の低下や眼圧が高い場合、緑内障や加齢黄斑変性、糖尿病網膜症などのリスクがあるため、適切な治療やフォローアップが重要です。

眼科検査で異常が指摘された場合でも、早期に対処することで、視力を守り、生活の質を維持することができます。定期的な眼科チェックを受けて、目の健康をしっかりと守りましょう。


----------------------------------------------------------------------

梅の木眼科クリニック

住所:神奈川県横浜市保土ケ谷区西谷1-25-21 ポンデロッサ西谷1F・2F

電話番号:045-371-2666

----------------------------------------------------------------------

NEW

VIEW MORE

CATEGORY

ARCHIVE

TAG