身近な人の見づらさを知るために②〈横浜市 梅の木眼科クリニック〉

query_builder 2024/05/12
緑内障一般眼科
スクリーンショット 2024-05-12 10.00.34

前回電通さんが発表した、個々の視野障害の疑似体験ができるサイト”VISIONGRAM”(別サイト)をご紹介させて頂きました(前回のブログはこちらよりお読みください)。身近な方の視野障害を体験することで、通常の生活で気づくことがたくさんあると思い、実際に作成してみることとしました。


作成には眼科での視野検査や、専門的な知識が必要となり、少し煩雑ではありますが、作成する価値はあると思いましたのでご案内したいと思います。


スクリーンショット 2024-05-10 15.49.05

※実際サイトを使用するのに登録が必要ですが、そちらは今回割愛させて頂きます。


まず第一に視力、視野障害、色覚異常があるかを選択します。今回は仮の患者様を想定して作成してみます。


次にゴールドマン視野検査の結果をアップロードします。

今回は片眼が見えない想定です。


サイズを調整します。

ここで一苦労がありました。最初スマホで撮影した視野結果をアップロードしてみましたが、サイズが大分変わってしまい、サイズ合わせ、角度を合わせるのが難しかったです。なので、できればスキャンやデータを取り込むことをお勧めします。(私が下手なだけかもしれませんが・・。)


この後がやや煩雑です。取り込んだ視野をフリーハンドでトレースし、それがどのイソプター(光の強さ、大きさを表します。)なのかをマニュアルで記入します。最初は難しく感じましたが、慣れればそこまで難しくありません。しかし、入り組んだ視野障害の状態だとちょっと大変そうです。あくまで疑似体験ですので、一部端折ったりしているところはご了承ください。


ここまで行くと完成です。実際の見え方はどうでしょうか?

QRコードをスマホで読み込むとビデオでライブ映像が見ることができます。(カメラで撮影することもできます。)



実際に撮影した映像がこちらです。どうでしょう?これだけですとどこからどこまで見えていないのかよくわかりません。




同じ部分を同様の画角に近づけて撮影してみました。

こうして比較してみると、見づらさの感じが伝わりますでしょうか?


あくまで疑似体験なので、カメラの性能の関係で、視野角が小さかったり、拡大されて映ってしまったりというのはありますが、実際こんなに不便なのかと思うくらいの見え方になります。歩いていてもぶつかってしまったり、つまづいてしまったりというのも納得です。


自分の見づらさを相手に伝えるために、視覚障害の方は白杖をお持ちいただくことをお勧めすることが少なくありませんが、実際自分はこんな見え方なんだよと伝えることができれば、より世間のバリアフリーにつながるかもしれません。視覚障害の柔道選手の名刺に自分の視野のQRコードをつけているとの話がありましたが、そのような使い方で自分を知ってもらうこともできるでしょうし、ヘルプマークの中のメモに入れておくことで災害時などに役に立つこともあるかもしれません。




ヘルプマーク












人によってはもちろん視覚障害を伝えたくない方もいらっしゃると思うので、あくまでご案内までですが、ライトセンターなどでも実際どのくらい見えているかを共有できれば、より具体的なアドバイスができるようになっていくのではないかと積極的な使用を期待しております。

見辛い方にもより優しい社会を実現するのにとても良いサイトだと思いますのでご希望の方はお声掛けいただければ幸いです。


※作成には少々時間がかかりますのでご了承ください。

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梅の木眼科クリニック

住所:神奈川県横浜市保土ケ谷区西谷1-25-21 ポンデロッサ西谷1F・2F

電話番号:045-371-2666

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